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DPD コラム

あなたも狙われているかも! SNS利用時は要注意!

ツイッター、インスタグラム、フェイスブック…今やとても多くの人がこれらのSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を利用しています。

SNSは自由に個人の情報を発信できたり誰かと交流できたりと、とても楽しいツールですが、使い方を誤ると、非常に危険なものになります。

2019年の10月、こんな衝撃的なニュースが世間を騒がせました。

「瞳に映った景色」で住所特定か わいせつ事件で逮捕の男
産経新聞 2019年10月8日

この事件では、アイドル活動をする女性が、SNSの情報から、住んでいるマンション、部屋番号を突き止められました。

「瞳に映った景色」という部分が大々的に報じられることが多かったこの事件ですが、忘れてはならないのは、
犯行に至った男は、問題となった瞳の画像だけでなく、女性がSNS上にアップした様々な大量の情報を総合することで居場所をつきつめたことだと思います。

注意して投稿しているつもりでも個人情報を特定されてしまうことが、これを読んでいるあなたにも起こりうるかもしれません。

インターネットは誰もがアクセスすることができます。その中には、悪意を持った人間も含まれています。個人情報が特定され、犯罪に巻き込まれる恐れもあります。

SNSを利用する際に注意したいポイントをまとめました。
「そんなことまで気にしないといけないのか」と思うこともあるかもしれません。
しかし、ご紹介した事件のように、ちょっとした油断の蓄積で、あなたの個人情報が特定されてしまうのかもしれません。
少し長いですが、ぜひお読みください。

■ 1.個人情報の公開範囲を正しく設定する
■ 2.個人情報を書き込まない
■ 3.個人の特定につながるものの画像をアップしない
■ 4.位置情報の表示をオフにする
■ 5.場所が特定される可能性のある画像は投稿を避ける


■ 1.個人情報の公開範囲を正しく設定する

各SNSには、個人情報の公開範囲を設定する機能があります。

例えば、ツイッターで友達とだけ交流したい場合は、非公開アカウント(鍵付きアカウント)にした上で、メールアドレス等からの検索を不可にする、などの設定が考えられます。

特定のメンバーにだけ情報を公開したい場合は、これらの設定を必ず確認しましょう。

特に友人同士だけでSNSを利用する場合は、投稿に個人情報の特定につながる内容が多くなりますので、アカウント作成時に必ず公開範囲を限定してください。

■ 2.個人情報を書き込まない

当然のことですが、匿名のアカウントにする場合、名前、住所、電話番号、メールアドレス、学校、勤務先などは絶対に書き込まないでください。

■ 3.個人や所属先等の特定につながるものの画像をアップしない

画像をアップする場合、ひょんなことから所属先や個人の特定につながるものがうつる場合があります。最近はスマートフォンの機能が向上しており、小さくうつったものでもズームすることができるので、油断は禁物です。

部屋で写真をうつす際には、住所が入った封筒や、壁にかかった表彰状、家族写真などがうつりこんでいないが、必ず確認しましょう。

また、名前や住所、顔写真などが直接うつりこんでいなくても、断片的な情報から個人の特定につながることも十分にありえます。

例えば、学校の制服がうつれば、通っている学校が分かります。そうすれば、毎日その学校に通っていることがわかりますし、だいたいの生活圏も想像がつきます。また、他の投稿や、つながっているアカウント等の情報と合わせて、学年やクラスまですぐに割り出されるかもしれません。さらに最近の髪型などをアップしていれば、悪意を持った人間であれば、登下校の際に学校の前であなたを探して、突き止めるかもしれません。

コンビニのレシートに店の住所が印字されていますが、もしもそれがうつりこんでいたら、そのコンビニの近くに住んでいる可能性があるという予想を立てられてしまいます。普段の投稿から帰宅時間などが予測できれば、待ち伏せのようなことをされる恐れもあります。

■ 4.位置情報の表示をオフにする

SNSによっては、位置情報をONにしていると投稿した場所の情報も出る設定があります。
特に写真を多くアップされる方の場合、生活圏が割り出されやすくなるため、注意が必要です。

■ 5.場所が特定される可能性のある画像は投稿を避ける

意識していなくても、画像にうつりこんだものの中から撮影場所が特定されることがあります。

場所が特定される画像を日常的に投稿していると、生活圏が分かってしまい、他の投稿等と組み合わせて個人を特定されるリスクが高まってしまいます。

例えば、街中で撮った写真にうつっている電柱、マンホール、お店の看板、などから撮影場所を特定することができます。

もしもそういった画像を投稿する際に、最寄り駅まで帰ってきた、といったことを書いてしまえば、生活圏が特定されてしまいます。他の投稿で住んでいるマンションの壁などがうつってしまっていたら、マンションの特定は容易でしょう。さらに部屋の窓から外がうつった写真があれば、部屋の特定も難しくないかもしれません。そこまで分かれば、郵便受けなどで名前も見られてしまうかもしれません。


SNSを利用する際のプライバシーを守るために、注意するべき点をお伝えしました。

しかし、どんなに注意をしていても、悪意を持った者の中には、とてもささいな情報を集めてあなたのプライバシーをあばくことができる者もいるかもしれません。

SNSを使うことは気軽で楽しく、メリットも大きいですが、その反面、こういった危険性もつきまといます。

楽しさだけでなく危険性もしっかりと意識して、SNSの利用にはご注意ください。