ポケモンG○が話題になり、欧米ではそれに乗じた犯罪なども取り沙汰されていますが、みなさんはスマートフォンが収集する位置情報について正確に理解しているでしょうか。
この問題に関してはもうさんざん議論されているので正直いまさら・・・と思うかもしれませんが、未だに十分な対策はされていないように思われますので、今一度位置情報に潜む問題を取り上げたいと思います。
位置情報が含まれるデータについて
位置情報が含まれるデータとはどのようなものがあるでしょうか。これを知っておかなければ重要な個人情報である位置情報を守ることは出来ません。
1.写真
2.スマートフォンアプリ
3.SNSへの投稿
4.スマートフォン本体
探せばきりのないものではありますが、特に問題になりやすいものを4つ挙げました。それぞれ扱うには注意が必要なものばかりです。今回は上に挙げた4つに関してそれぞれ扱う際に注意しなければならないことを考えていきましょう。
1.
デジタルの写真には写っている人や風景で人物や場所を特定できることがあるのはもちろんのこと、写真のデータ自体が位置情報を持っているケースもあります。
写真には撮影の際に使ったカメラやその設定、場合によっては位置情報(ジオタグと呼ばれる)が記録されていることがあります。
この情報は、その写真データさえあれば誰でも見ることができます。よって不用意に位置情報が記録されている写真などをインターネット上に載せて誰でも見られるようにしてしまうと、知らない間に自宅の場所などを知られてしまう…なんてことにもなりかねません。
幸いなことにこの位置情報は、最近のスマートフォンなどでは記録しない設定にすることも可能なため、今一度ご自身のスマートフォンやデジタルカメラの設定を見直してみましょう。
2.
ポケモンG○で話題になったように、スマートフォンアプリ(ゲームなど)には位置情報を利用するものがあります。これらを利用する際にも注意が必要です。ポケモンG○ではポケストップといわれるゲーム上のスポットにゲームを有利に進めるアイテムを設置し人を集め、強盗行為を行うといった犯罪行為が行われたり、珍しいポケモンを見つけたからといって地図上にポケモンが写った写真などをSNSなどに投稿してしまえば、あなたの行動範囲が他人に把握されてしまうかもしれません。もちろんあなたがポケモンをゲットしている間、自宅を留守にしていることも知られてしまいます。
3.
SNSへの投稿についても注意が必要です。1~2でも触れたとおり、位置情報が記録された写真に限らず、FacebookやInstagramでは位置情報とのリンクによって、「○○さんはお台場にいます」といった投稿などができます。お気に入りのスポットや店をシェアするには便利ですが、一方で行動範囲や自宅を留守にしていることなどを知られてしまうリスクが存在します。
4.
スマートフォン本体について、これは意外と意識していない方も多いのではないでしょうか。スマートフォンアプリや写真に位置情報を与えているのはスマートフォン本体ですので、もちろんスマートフォン本体も位置情報を記録しています。そのため、気がつかない間にスマートフォンに行動が記録され、ある日突然、「あなたのよく行く場所」などという身に覚えのないリストをスマートフォンから通知され、空恐ろしい思いをすることとなるかもしれません。
そしてひとたびそのスマートフォンを紛失してしまえば…第三者にあなたのことを何から何まで知られてしまうことでしょう。
位置情報は私たちの生活の中にいくらでもあふれています。皆さんも今一度、スマートフォンやSNSの利用方法や設定を見直してみてはいかがでしょうか。